花の終焉(覚書)

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サマンサと過ごす最期の日となった日曜日
















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気温が高かったせいもあり
散歩から帰った時サマンサは体温が上がって苦しそうだった、
シリンジで水を飲ませて、少し身体を冷やし、
涼しい部屋の中に横たえると気持ち良さそうに眠りはじめた。

















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スヤスヤスヤスヤ……静かに眠りについて
午後6時頃、
一転呼吸が早くなり前脚をもがきはじめた。
水も食べ物も受け付けず、
口を開き、目を見開いたまま
胸部は激しく上下して、呼吸音だけが聞こえ続ける。

そんな状態がそのままずっと続くことになった……
















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「チッチッチッチッチッチッチッ………」
(時計の秒針の音)

「ハッハッハッハッハッハッハッ………」
(サマンサの呼吸音)

秒針と同じ速さで呼吸音が聞こえ続けた。
1分間に60回の呼吸数は苦しかっただろう…

そのまま……そのまま…夜を越して
午前2:00頃、少し呼吸音が低くなったように感じた。
今思えば、その時間くらいから
排便をするために気張り始めていたのだと思う…

午前4:00に便が出ていることに気づき、
お湯を用意してペットシートの上で洗って…
私も相方もほとんど食べなくなっていたサマンサから
まだ普通便が出た事に驚いた。
筋力が弱ってきていたから
いきむことも苦しかったんだろう。














「フライドチキンや、ウインナー、食べちゃってたから
消化仕切るまで苦しんだのかなぁ…」

「やっぱり食べた物は全部出し切って逝くのかなぁ」

「……だから、長く苦しんでる?」




そんな会話をしながらも朝の時間は限られているから

「まだこんなに心臓は力強く動いているから
看取ってやれないのかな…
8:00に帰った時に冷たくなっているのかな」

そんな風な状態の中、
とりあえず毎朝の日課の一つになっている
武蔵の皮下輸液にかかって、
5分くらいかなぁ……
輸液を終わらせて先に部屋から出てきた私が見たのは
先程まで口を大きく開けて苦し気な呼吸をしていたサマンサの
口を軽く閉じて、目も軽く閉じかけている穏やかな顔。


(あぁ、少し楽になったのかな?)


そう思って近くで見ると
すでに胸部の動きは止まり、
軽く開いた口からは吐く息だけが聞こえて来て、
私が見ていただけでも4回か、5回
吐くだけの息がもれてきた………。


「サマンサが、逝ってしまう!!!」


相方を呼んで

私は号泣していた。
















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「まだ温かい!」

「まだ柔らかい!」


抱きしめた身体はグンニャリしていた……。




その瞬間から尿がポトポトポトポト………漏れだして、
軟便がダラダラダラダラ………出て、
とめどなく流れ出て………


私達はサマンサの〈死〉に直面した。



「頑張った!頑張った!頑張った!頑張った!」

「もう頑張らなくていいよ!」

「ちゃんと見届けた!」

「ちゃんと綺麗にするよ!」




ペットシートを取り替え、取り替え、
出勤までの時間の許す限り湯洗いして
汚れの無い身体にして
床擦れあとの最後の少しのカサブタも取って、
それでも、まだ少し漏れ出てきそうな尿があったから
ペットシートを身体の下に敷いて
8:00に私が戻った時に綺麗にする事にした。



















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「サマンサ、………急いだのかなぁ」

相方が言った。

「私達が出勤する前に
身体を綺麗にしたかったのかな」


「私達に看取らせてくれたのかな」



















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サマンサを看取って3時間後、
仕事を中抜けして私が家に戻ってきた時
横たわったサマンサは
ペットシートの汚れもほんの少しで
朝のうちにほとんど出し切っていたのだなぁと
私達の動きやすいように
私達の都合のいいように
考えてくれたのだろうかと
そう思うとまた涙で……。


















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月曜日の朝は霧の朝…







半眼半口(はんがんはんく)

身体は柔らかく

手脚の先はさすがに冷んやりしていたけれど

身体はまだほんのり温かくて


(穏やかな顔で逝けたねぇ…)



















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ペットセレモニーの予約は午後2:00
仕事が終わって大急ぎで向かう事になるので
庭の花、チューリップを咲いているもの全て摘んで
切り花にしてすぐに持たせられるように用意した。
















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私が運転して、
相方が毛布に包んだサマンサを抱えたまま
ペットセレモニーへの道を走る。

雨の中
山の緑が美しくて
最後の桜が花びらを散らしていた…















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サマンサは

私の願いを全て聞いてくれた。




桜の花が咲くまでは一緒に居られるかな…


桜吹雪の中、お散歩したいな…


日曜日しか一日中見てあげられないから
最期の日は日曜日であってほしいな…


食べる事が好きだったから
最後まで食べられたら良いね。








桜の花の満開の下
みんなと一緒にお散歩できた♪



最後の日となった晴れた日曜日
ずっとそばで見ていられた♪
お散歩も行けた♪



土曜日の夜、
フライドチキンとウィンナーに食らいついた。




何より私達に看取らせてくれた。

















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抗って、抗って、

戦って、戦って、

最後の最後まで諦めなかった。



凄い最期だったね……





















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それでも清々しい顔で逝った姿に



なんてサマンサらしい最期だったかと

思わずにはいられなかった。















桜の季節を一緒に過ごしたいと確かに私は願っていたが

サマンサの終焉とともに叩きつけるような大雨になり

一夜のうちに桜の花は残りの花も散らされて



サマンサが桜の季節を連れていったように思えた。




なんて強引な……


なんてお前らしい…









そうね、


サマンサに穏やかに眠るような〈死〉は似合わなかったな…


最期まで〈生〉にしがみつく生き様がお前だったんだから。



お前らしい最期だったよ






ありがとう。














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