懐古(一番最初の私の兄弟)

私が一番最初に飼った犬は白い雑種の中型犬。
コロコロヤンチャだったから
名前は〈コロ〉
保育所くらいの頃に野良犬の群れに追われてから
犬を怖がる子供だった私に、
逆療法のように私の両親は近所からもらってきた仔犬を与えた。
最初は仔犬でも怖かった私も、
やはり仔犬の愛らしさと、
何のてらいもなく喜びを表現する様が
私の恐怖を拭い去り
〈コロ〉が一才になる頃には(人間の弟もいましたけれど)
姉弟のような身近な存在になっていました。
〈コロ〉とは、
オヤツの取り合いをしたり、
駆けっこをしたり、
サッカーボールの奪い合いをしたり、
そして、
本気で喧嘩もしたり…。(笑)
泣いている私を慰めてくれたり…
そうそう、
〈コロ〉は母屋に近い庭のサクランボの樹の下の犬小屋に居た。
私がヤンチャをして、サクランボの樹にぶら下げられた時も
(どんな悪さをしたんだか(笑))
反省するどころか、下から見上げる〈コロ〉と、
“ブラン、ブラン” 自ら揺らして遊んだりした…(笑)
小学校の頃は、〈コロ〉はよく脱走して学校に遊びに来た。
小学校の運動場を走り回っていた記憶がある…
(コロもヤンチャだったんだ…)
楽しいばっかりの〈コロ〉との思い出
その頃はまだ
フィラリア症の知識もなく、
ドッグフードの存在も知らず、
(何せ、スーパーも無かったので)
食べさせてはいけないものも知らなかったから
人間と同じものを食べさせていた。
動物病院もなく、
一度、風邪をひいたような症状の時、
人間の風邪薬を半分にして飲ませた。(効いた)
(あの頃は本当に何にも知らなかったな…。)

懐かしい写真が出てきた…
中学三年生の夏
スクール水着を着て、海で〈投網〉の練習をしている。
(照れ臭そうにしている所を見ると、きっと失敗したらしい)
〈コロ〉が駆け寄って来ている。
(ふたりで海にも入ったよ。)
私の住んでいる所は阿讃山脈の麓。(山里です)
一年に一度、夏休みの終わりの日曜日、
その日一日だけの家族の日帰りキャンプ。
車で2時間くらいかけての海へのお出かけは
一年に一度の贅沢な時間。
毎年、必ず〈コロ〉も一緒。
この写真の翌年の夏の初めに〈コロ〉は逝った…。
11年…。
私が高校一年の夏
朝の散歩を終えて、犬小屋まで戻った〈コロ〉、
ご飯をなかなか食べ始めないので
家族が代わる代わる声をかけた…
みんなの顔を一巡見て、
ご飯を少し食べ、そのままゆっくり〈コロ〉は倒れた。
そして、間もなく息を引き取った…
全く、何の前兆もなく
本当にヤンチャで元気だったのに…
あっという間の大往生で
苦しそうなそぶりを見ることなく一生を終えた…
泣いて泣いて泣いて泣いて…
その日は顔を腫らして高校へ行った。
帰った時、〈コロ〉がシッポを振って出てこないのを見て
不思議な気分になった。
(もう、いないんだ…)
ペット霊園も無かったから近くの河原に埋葬した…

あまりにあっけない最期、
最後の日まで食べて、
最後の時まで散歩に行った。
楽しかった思い出ばかり…。
みんな、
あんな最期だったらいいな…。

今日は32度を越す暑さ…
(入道雲がでたよ)

それでもダリは散歩に行くと言う…。
(最後まで歩きました)
皮下輸液200cc
食欲少々、
(それでも自力で食べられました)
☀︎
スポンサーサイト